平成19年4月6日(水)

メタボリックシンドロームと特定健診
・特定保険指導をめぐる諸問題

大櫛陽一先生

  東海大学医学部基礎医学系・医学教育・情報学教授


講話概要

 いま、メタボリックシンドロームという言葉がはやっております。これは、医学用語で代謝症候群ということだそうです。詳細は、以下に述べますが、新聞・雑誌などの記事では、腹部の回りを計ってみて、男性で85センチ以上、女性では90センチ以上であると、このメタボリックシンドロームといわれるそうです。
 皆さん、腹部の回り計ってごらんになって、どうでしょう。新聞・雑誌記事では、こうしたメタボリックシンドロームは内臓に脂肪が蓄積し過ぎている証拠で、いろいろな病気を惹き起こす原因となるとのことです。そこで、今回は頭記のように、この方面の専門家である大櫛陽一先生にこれへの対策・治療法について御解説をいただくことにしました。
 世間では、胴回りが男85センチ、女90センチ以上を言うとしているが、これでは、男性の98%、女性の93%が、健康診断の必要ありとされるほか、日本の基準値の基準値は、関係学会でもまちまちで、科学的でないと海外から批判されている。胴回りで測るとすれば、骨盤までも含んでしまい、特に女性は、正確な内臓脂肪を反映したものとはいえない。欧米では、その基準をBMI(Body Mass Index)つまり、体重÷身長を基準とし、欧米ではそれが35以上で検診を要するメタボリックとするのに対し、日本では25以上としている。また、欧米では痩せすぎも問題視されている等々のご解説があり、一同認識を新たにしました。

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