平成22年6月10日(木)

医療と教育の迫間(はざま)に生きて!

神津康雄先生

神津康雄先生

日本病院管理教育協会理事長、寮歌祭会長、元日本医師会常任理事


講話概要

 先月、「崩壊する医療制度へ提言する!」と題し、帝京大学医学部名誉教授に御講話いただきましたが、医療改革はまさに喫緊の課題であります。そうしたとき、当団体の神津康雄理事が、やはり医療問題の権威でありますので、是非にとお願いして、御講話いただくことにしました。
 (神津康雄理事は、戦時中は海軍軍医で、戦後は病院長から開業医もされ、日本医師会の常任理事も務められて、医療と教育の必要性を痛感され、現在も日本病院管理教育協会理事長を務められておられます。また、日本人の精神を作興するべく、旧制高等学校の出身者を集めて長年、会長として「日本寮歌祭」を企画・継続されました。)
 お話の要旨は、父上が島崎藤村を公私ともに支援したことで知られる長野県佐久地方の名家神津家に生まれ、長じて東北帝国大学に進学、その医学部を卒業されたものの、戦時中とて、海軍軍医学校を経て海軍軍医。戦局厳しくなると海軍特別航空隊基地に赴任。零戦も不足して来た海軍はフロート付の水上機を特攻機に仕立て、訓練を繰り返したが、中には急降下して、急上昇に失敗し海面に激突すると、海面はコンクリートと同じで、御遺体が飛行服の中で粉々となってしまうのを何度も検死した、と涙ながらに話されました。戦後、神津先生は、病院勤務を経て都内に診察所を開設。東京都医師会理事を経て日本医師会常務理事を勤められ、現在も日本病院管理教育協会理事長。また、医師の傍ら、校歌・寮歌に親しむ教育健全化を志し、長らく「日本寮歌祭会長」を務めてこられた一代記で、そこには、若くして亡くなった特攻隊員たちの志を伝え継ごう、この日本を良くして行こうという精神が溢れ、感動いたしました。

<<前回の月例会へ 次回の月例会へ>>

TOP