平成15年2月25日(火)

アメリカのイラク・北朝鮮戦略の差異と日本の対応のあり方

森本敏先生

森本敏先生

 拓殖大学国際開発学部教授、安全保障問題専門家、テレビ解説者


講話概要

 21世紀に入って平和な国際社会を願ったのも束の間、一昨年の9月11日、アメリカにおける同時多発テロをきっかけとして、多国籍軍によるアフガン制圧。そして、いま、イラクへの侵攻の是非が問題になっており、また、北朝鮮・金正日体制による強硬姿勢・チキンゲームが、国際社会における危惧の焦点になっております。
 こうした一触即発の国際情勢が向後、いかに展開していくのか、また、わが国は、これにいかに対応していくべきか、は重要な課題です。そこで、今回は、かつて国の安全保障政策室長も務められ、安全保障問題の権威のお一人であります森本敏先生に御講話をいただきました。
 森本先生は、まず、国際紛争の形態に触れ、以前は国境線をめぐる国家間の戦争や統治システムに係る紛争であったが、近年は民族や宗教がらみの紛争となっている。
 9.11テロもその形態で、そのため、世界最強のアメリカといえども対応が難しい。その上、テクノロジーの進歩や社会秩序の変化もあり、また、西洋型物質文明から東洋型精神文明への傾斜傾向もある。それだけに、東洋文明と西洋文明を併せ持つ日本は、こうした形態の変化をよく見据えて、対処する必要があると論じられ、一同感銘して聞き入りました。

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