平成23年9月9日(金)

トリウム原子力発電の構造とその安全性!

亀井敬史先生

亀井敬史先生

工学博士、立命館大学衣笠総合研究機構研究員


講話概要

 亀井敬史先生に御講話いただいた理由は、福島第一原子力発電所の水素爆発のあと、政界も世間も、脱原発派と原発継続派との2つに分かれて争っているが、当団体内部の新エネルギー委員会、発明検討委員会、環境技術委員会では、20年ほど前から、水素爆発などの危険性が少ない「トリウム原子力発電」を研究すべきだ、との声が挙がっておりました。しかし、その構造についての資料が少ないので懸案となっておりましたところ、会員から、亀井敬史先生の著書の提供があり、お招きした次第です。
 その御講話は、トリウム原子力発電は、燃料のトリウムを冷却材である溶融塩に溶かし、その中で核分裂を起こす。即ち、炉の下に耐熱・耐食のニッケル合金のタンクを置き、その炉と下の容器の中間部分を溶融塩で出来たフリーズバルブで繋ぐが、このバルブは、摂氏450度になるとガラス固体となり、また、この炉は5気圧で稼働できるので、現在の軽水炉のように放射線物質が大量拡散したり、水素爆発を起こすこともない、との趣旨でした。それらを踏まえ、当団体では、この問題を新エネルギー委員会に委嘱し、研究を進めることになりました。  

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