平成23年10月18日(火)

自衛隊創設の経過と実態についての歴史的証言

坂梨靖彦先生

坂梨靖彦先生

戦略研究家、京都帝大卒、元陸軍主計少尉・航空自衛隊空将補


講話概要

 当団体の最も古い会員である戦略研究家の坂梨靖彦先生が、専門雑誌『軍事研究』に、本年1月号からこの10月号にわたり連載された、戦時中、終戦時、その後の警察予備隊──保安隊、そして自衛隊へと発展する過程を身を持って体験され、特に、航空自衛隊空将補で退任されるまでの自衛隊の実情、そして今の自衛隊へ期待する提言を書かれ、このたびその完結を見たことをお祝いし、その一代記の要旨をお話しいただきました。
 それは、戦時中は大本営を松代の山中の大トンネルへ移す工事、東京大空襲の死屍累々状況、終戦時は上陸してきた米軍をあらゆる手段により殺戮することを目的とした「武蔵挺身隊」という極秘の部隊に属したこと。戦後は、印刷工場を経営して大儲けし、暴落により大損した挙句、朝鮮戦争勃発により、米軍の要請で出来た警察予備隊に入隊した。そして昭和29年に防衛庁ができ、陸海空の3自衛隊ができると、空幕3課に配属され、真珠湾攻撃で勇名を馳せた源田実さん(後に参議院議員)の下で、すぐ三佐となったが、当時はレーダーサイト部隊だけだった。その後、島根県の三保基地、宇都宮基地へ移動し、一佐となり、空将補となったその一代記で、それは、まさに歴史的証言でした。その後の意見交換会も盛んでした。  

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