平成23年11月9日(水)

東北大震災における医療・福祉・介護の実態と、今後の対策への提言!

関田康慶先生

関田康慶先生

医学博士・東北大学大学院経済学研究科教授


講話概要

 この日、関田先生は、石巻赤十字病院が製作した大震災・大津波の動画を交え、関田先生作成の各種資料をパワーポイントを駆使して、御解説下さいました。その要旨は、大震災・大津波とともに、停電したので交通信号が消え、インターネットも使えず、電波中継所が流されたので携帯電話も通じず、家屋倒壊や津波による瓦礫で道路通行もままならず、数日は、夜も真っ暗で、負傷者の所在はじめ被災状況が全くわからず、情報も歩いて得られる範囲で、江戸時代に逆戻りしたような状況であった。数日後、自衛隊や米軍が来て、なんとか大震災・大津波を免れた病院・診療所が受け入れたが、それもすぐ満員になり、寒さの中、灯油やガソリンも無くなり、投与すべき薬剤も底をついた。透析はじめ慢性疾患者の治療には特に困った。
 こうした体験から、今後は、医師・看護師・介護士・鍼灸師・ヘルパーなどの地域の連携が必要なことを痛感したが、特に、こうした広域災害に対し、政府の対応が余りに遅かったので、今回の大災害を機に、国は検証し、抜本的対処方法を組み立ててほしい、と訴えられました。  

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